ただひたむきに、ありったけの力を出して表現する子どもたちの姿は、キラキラとした輝きを放ち、私たちの胸を打つー。
このまちには、子どもたちが音楽に親しむ“場”がいろいろあります。
市が運営する北九州市少年少女合唱団の練習にお邪魔してみました。
この年代にしか出せない澄みわたる美しい歌声!
団員は、幼児から高校2年生まで。低学年は元気いっぱいの歌声を、学年が上がれば宗教曲などにも挑戦し、この年代にしか出せない澄んだ声で、表現力豊かな美しいハーモニーを響かせます。主な演奏活動は、「定期演奏会」や「サマーコンサート」など。練習や演奏、合宿などを通して、学校も年齢も異なる友だちができる点も魅力です。週1回、歌声を合わせ、青春時代をともにした関係は卒団後も続き、OB活動も活発。卒団生による女声合唱団「コーロ・ナトゥーラ」は、昨年「全日本おかあさんコーラス全国大会」で最優秀賞にも輝きました。今年結成50周年を迎え、練習にもさらに熱が入っています。
Voice!
学校の違う仲間と週イチ集う場
妹も一緒に入団しています。合唱団は年齢や学校の違う仲間が週1回会える特別な“場”。先輩がいる空間は初めてだったので、敬語を使うことを覚えたり、すごくいい経験になったと思います。憧れの先輩を目指して歌もがんばり、前よりもっと歌が好きになりました。遠征や合宿で年の離れた子たちと一緒に遊ぶのも楽しいし、リーダーとしてみんなをまとめる事にもやりがいを感じています。(美羽)
きれいにハモれた時が嬉しい!
もともと歌が好きだったので、3歳上の姉と一緒に幼稚園の時に入団しました。合唱団のいいところは、みんなで一緒に同じ曲を練習して歌うこと。だんだんうまくなって、きれいにハモれた時は嬉しくなります。合唱団で人前に立つ機会が増えたことで、学校行事でもスピーチをする時などに積極的に手を挙げられるようになりました。卒団しても大学のサークルなどで合唱を続けられたらいいな、と思っています。
親子でつながり続ける歌好きの輪
合唱団のいいところは、普段の学校生活では出会わない人たちと出会い、一人じゃ絶対にできない大きな舞台に立てること。私たちが団員だった頃にはヨーロッパでの演奏会もあり、貴重な体験をたくさんさせていただきました。大人になってもOB合唱グループ「トゥッティ」で一緒に活動していて、のど自慢大会に出たことも(笑)。今では子どもたちも入団し、歌でつながり続けられて嬉しいです。
大人にない不思議な魅力があるから
作曲者や作詞者などのいろいろな思いが込められた音楽に触れることによって、普段の生活では味わえない喜怒哀楽や多種多様な感情を味わうことができます。合唱団は、歌が得意な子もいれば、あまり得意ではない子、音楽が大好きな子、そうでもない子など、一人一人が違う個性豊かな子たちの集まりです。子どもたちの未完成だけれども明るく爽やかな声の響きには、大人にはない不思議な魅力があります。
みんなで団結して一つの作品を創る
結成当初の1期生として、中学2年の時に韓国での交流演奏会に参加しました。初めての国際経験は一番の思い出に。その後は音楽の道に進み、大学2年生からピアノ奏者として関わっています。合唱団は、この年代にしか出せない澄んだ声が魅力。みんなで団結して、一つの美しい作品を創るプロセスは、学校とはまた違う貴重な経験になります。この素晴らしい活動がこれからも代々続いてほしいと願っています。
News!
■演奏を聴いてみませんか?
2024年8月18日(日)15:00
会場:北九州市立響ホール
https://www.hibiki-hall.jp/project/summer.html
■練習見学などお気軽にお問合せください!
問合せ 北九州市少年少女合唱団事務局(響ホール内)
TEL 093-663-6661
■北九州市少年少女合唱団
https://www.hibiki-hall.jp/project/junior_chorus.html
※この記事は情報誌『情報誌Q vol.80』2024年7月号の特集を元に掲載しています。