ただひたむきに、ありったけの力を出して表現する子どもたちの姿は、キラキラとした輝きを放ち、私たちの胸を打つー。
このまちには、子どもたちが音楽に親しむ“場”がいろいろあります。
市が運営する北九州市ジュニアオーケストラの練習にお邪魔してみました。
小・中・高校生がともに創るフルオーケストラ!
小学4年生から高校3年生までの子どもたちで構成されるフルオーケストラ。年に2回、交響曲を中心とした本格的な「定期演奏会」と、子どもたちが自ら企画する「チャリティースプリングコンサート」を行っています。高校生は小・中学生に教える中でさまざまな経験を積み、小学生は先輩を兄や姉のように慕い、やがて年長者になれば自分が教わったように下の子たちと関わり成長していく点も魅力。43年の歴史の中では、音楽関係に進んだOBが地元に戻り、指導者として、子どもたちに仲間と一緒に音楽を創りあげる楽しさを伝えるなど、世代を超えたつながりが生まれています。
Voice!
もっと多くの人に知ってほしい!
小学4年生の時に自分で持ち運べる管楽器がいいなと思い、オーボエを選びました。母と姉がOBで、弟も入団しています。オケはみんなで一つの曲を創りあげていくのが醍醐味。私はオケが大好きなので、何か役に立つことをしたいと思い、みんなのお世話役にも立候補しました。目標は団の知名度を上げること。市民の皆さんに当たり前に知ってもらえる存在になって応援してもらえるようにがんばります。
合奏で響きあう音に集中できる
オケは仲間と切磋琢磨したり、支え合ったり、いろんなことで協力しながら能力を伸ばしていけるところ。チェロの能力だけでなく、仲間との関わり方や下の子たちへの教え方も成長したかな、と感じることがあります。演奏会では音がめちゃくちゃ響きあって自分の耳に入ってくるから、観客や他のものが意識からほぼ消えて集中できます。将来の夢は小説家。曲にお話をつけるみたいなことをしたいと思っています。
ひたむきな姿に心打たれる演奏会
年齢層が幅広いので、仲間や先輩の演奏に刺激を受け、向上心が芽生え表現力もついたと感じます。いろんな人と関わる中でこそ成長があると思うので、もっと仲間が増えていくと嬉しいなと思います。先生方も素晴らしく、贅沢な環境も魅力です。難しい曲も懸命に練習を重ね、定期演奏会でその成果を披露する子どもたちのひたむきな姿には、本当に心打たれます。ぜひ演奏を聴きに来てほしいです。(母)
設立当時から本物志向のオーケストラ
幅広い学年の子どもたちが一緒にやれるのがいいところ。設立当時から本物志向でいこうと交響曲を中心にしています。100人ほどでシンフォニーをつくりあげるのは大人でも大変ですが、完成した時の感動はひとしおです。音楽は、人間の生活の一部であり、精神的な支えにもなります。みんなでがんばって練習したものを演奏会で発表すれば、同じ音楽をお客さんとともに共感するという素晴らしい体験ができます。
コツコツ練習すれば必ず努力は実る
子どもたちの集中力は本当に素晴らしく、コツコツ練習し続ける力や大きな舞台で実力を発揮できる力を支えています。楽器が初めてでも、少しずつ練習を重ねていけば必ず努力は実ります。できなかったところが弾けるようになった時の喜びや達成感は、小さな自信や成長にもつながります。最近では、少人数のアンサンブルで市民センターなどに出向き、市民の皆さんと身近に触れ合う機会も大切にしています。
News!
■演奏を聴いてみませんか?
第41回定期演奏会
2024年8月25日(日)15:00~17:00
会場:J:COM北九州芸術劇場 大ホール
https://www.hibiki-hall.jp/schedule/2024/41.html
■練習見学などお気軽にお問合せください!
問合せ 北九州市ジュニアオーケストラ事務局(大手町練習場内)
TEL 093-583-5282
■北九州市ジュニアオーケストラ
https://www.hibiki-hall.jp/project/junior_orchestra.html
※この記事は情報誌『情報誌Q vol.80』2024年7月号の特集を元に掲載しています。